お口の健康アドバイス
 
Q1:ノンシュガー、シュガーレス製品は虫歯にならないのですか?
Q2:キシリトール、フッ素にはむし歯予防にどのような効果があるのでしょうか?
Q3:乳歯の歯並びにでこぼこ、隙間があったりして心配です。永久歯の歯並びにも影響するのでしょうか?
Q4:子供のころから「良く噛んでたべなさい!」といわれて来ましたが、良く噛むということはどのような効果があるのでしょうか? また、何回くらい噛めば良いのでしょうか?
Q5:歯医者さんに行くと、治療中の病気のことや、飲んでいる薬のことなどを聞かれます。歯の治療にこのようなことが必要なのでしょうか?
Q6:親知らずは抜かないといけないのですか?
Q7:歯周病が全身の病気と関係していると聞きましたがどういう影響があるのでしょうか?
Q8:一年間に何回歯石除去等の歯のクリーニングをしなければならないのでしょうか?
Q9:どんな歯ブラシを使うのがよいのでしょうか?
 
Q1:ノンシュガー、シュガーレス製品は虫歯にならないのですか?
 A: 飲料100mlに含まれる糖類の量が0.5g未満であれば「シュガーレス・ノンシュガー」と表示できます。一般的には「ノンシュガー」は砂糖を使っていないことを意味していて、砂糖以外の糖類(ブドウ糖、果糖など)は含まれています。むし歯になるPHまで下がるのでむし歯になる可能性があります。一方、「シュガーレス」は砂糖以外の糖類も使っていないことを意味していますが、糖アルコール(キシリトールなど)や合成甘味料は含まれています。こちらはむし歯になるPHまで下がらないのでむし歯になりません。
Q2:キシリトール、フッ素にはむし歯予防にどのような効果があるのでしょうか?
A:
● キシリトール
キシリトールは白樺の木などからとれる天然甘味料です。むし歯予防効果として次の2点があります。
1.甘さにより唾液が増加することで唾液中のカルシウムを安定させ、歯の石灰化を促進する。
2.プラーク中のミュータンス菌を減少させ酸産生を抑制する。
ミュータンス菌は糖を取り込みエネルギー源として酸を生成、この酸がむし歯の原因となります。しかしミュータンス菌はキシリトールを取り込めないため弱り酸も産生できなくなります。
●フッ素
フッ素には酸に溶けにくい強い歯をつくる働きがあり、世界各国でむし歯予防に利用されています。フッ素が歯の表面のエナメル質に取り込まれることで、主成分のハイドロキシアパタイトの構造が安定し、歯の質が丈夫になり、強い歯がつくられます。また唾液中のカルシウムイオンなどと一緒に、酸に侵された歯の表面にくっつき再石灰化を促します。
 また、むし歯菌は糖を取り込み分解してエネルギーをつくります。フッ素はむし歯菌が糖を分解する酵素の働きを妨げる性質をもっています。このため細菌の活動が弱まり歯を溶かす酸ができにくい環境になります。
キシリトールやフッ素入りの歯磨き剤や洗口剤を利用し効果的なむし歯予防をしましょう。
Q3: 乳歯の歯並びにでこぼこ、隙間があったりして心配です。永久歯の歯並びにも影響するのでしょうか?
A: 乳歯に隙間があるのは正常ですのでご心配はいりません。この隙間は永久歯に生え変わる時に役に立ちます。逆に全く隙間がない場合や、でこぼこがある場合(叢生といいます)は将来の永久歯の歯並びへの影響が考えられます。しかし今後の顎の骨の成長具合など個人差もありますので、歯列矯正治療が必要かどうかはかかりつけの歯科医院で相談されてください。
Q4:子供のころから「良く噛んでたべなさい!」といわれて来ましたが、良く噛むということはどのような効果があるのでしょうか? また、何回くらい噛めば良いのでしょうか?
 A:1日3回、良く噛んで食べると、900〜1800ccの唾液が出るといわれています。
  唾液には、抗菌作用、免疫作用、消化作用、洗浄作用、粘膜修復作用、粘膜保護作用、歯の再石灰化作用などのたくさんの役割があります。また、良く噛むことで、脳の血流が良くなって脳が活性化されたり、満腹感を感じることで食べる量が減り、肥満が防げると言われています。たくさんの研究から、一口30秒または30回噛むと良いとされています。よく噛むためには、歯や歯茎が健康でなければなりません。
  しっかりお口の健康管理をして下さい。
Q5:歯医者さんに行くと、治療中の病気のことや、飲んでいる薬のことなどを聞かれます。
   歯の治療にこのようなことが必要なのでしょうか?
 A: 歯科は、主にお口の中のいろいろな病気を担当しています。
   口も身体の一部で、その治療は全身の他の部位にも影響します。病気によっては、またその病態によっては、注意して歯科治療をしなくてはならない場合、歯科治療をしてはいけない場合もあります。薬については、歯科でお出しする薬との飲み合わせの悪い薬(相互作用)や、血が止まりにくい薬を飲んでいる場合などがあります。病気のことや飲んでいる薬のことをお聞きすることは、歯科治療にとって大変大切なことなのです。
ご協力のほどお願いします。
Q6:親知らずは抜かないといけないのですか?
 A:親知らずも奥歯のひとつですからきちんと機能していれば抜く必要はありません。しかし、現代人の顎の大きさとのアンバランスからきれいに生え揃うことが少なくなっており、やむをえず抜歯することもあります。実際には、真横に生えているために歯茎に炎症を起したり、前の歯を押すことによって歯並びを悪くする可能性が高い場合、またむし歯がひどくなって治療が位置的に難しい場合などです。親知らずの周囲には重要な神経や血管が走っているため、抜歯に伴う不快症状をかかりつけの歯科医院で十分に説明を受けた上で、抜歯するかどうかを判断してください。
Q7: 歯周病が全身の病気と関係していると聞きましたがどういう影響があるのでしょうか?
 A: 喫煙、ストレス、免疫機能の低下、糖尿病などの歯周病の発症への関与は以前からいわれていました。最近、逆に歯周病が全身の病気の発症に関与しているとの研究結果が明らかになってきました。歯周病菌あるいはそれにより産生された内毒素が血管やリンパ管を通して全身にわたり感染性心内膜炎、動脈硬化、糖尿病、低体重児出産や早産などの原因になることが知られています。特に糖尿病との関連では歯周病の改善に伴い糖尿病のコントロールも良くなるとのデータが示されています。
Q8: 一年間に何回歯石除去等の歯のクリーニングをしなければならないのでしょうか?
 A: それはその人によって異なります。以下を目安にされてください。
* その時のお口の状態
歯周病の治療が終了し病状が安定していても、放置してしまえば早期に急性発作が発現し歯ぐきが腫れそうな状態の方、つまり、深い歯周ポケットが残っている方の場合は、2週間から1カ月が適切です。
* プラークコントロールの腕前
 お家でのホームケアが上手で歯周ポケットも浅い(2〜3o)の方は、6か月の間隔が適切です。
* 生活習慣(食べ物の嗜好、喫煙、睡眠時間など)
 軟いものばかりを好まれる方やたばこを吸われる方は、歯石やヤニが沈着しやすいため、その程度により1カ月から3カ月の間隔が適切です。
* 糖尿病などの全身疾患
糖尿病は自己免疫低下があるため歯周病への抵抗性も低下しているため1カ月の間隔が適切です。
Q9:どんな歯ブラシを使うのがよいのでしょうか?
 A:
* 大きさ
 細かい部分や奥までとどく必要があるため、ヘッド部の先端は小さめがよいでしょう。
* 硬さ
 大人の方は、歯の根の部分が多少なり露出してきています。この部分は軟らかめのプラスチックぐらいの硬さしかありませんので、硬い歯ブラシをお使いになりますと歯の根元がえぐれてきます。必ず軟らかめの歯ブラシをお使いください。